今日は簿記のお話。ウーバーイーツの配達員が帳簿つけるのに必要な簿記ってどれくらいのレベル?
日本商工会議所主催の簿記検定でいうと3級レベルです。
でも、イレギュラーな事が多々あるので、経理事務を誰かに見てもらいながらでないと、なかなか一人でやるのは難しいかな?と。そんなイレギュラーな処理とかも交えて進めていきましょう!
とりあえず、複式簿記のキホン!
借 方(かりかた) / 貸 方(かしかた)
と、左右に必ず勘定科目(現金とか売上とかね)をセットにします。金額も絶対に同じ金額!これを踏まえて、実践していっちゃいましょう!
①ウーバーイーツ配達員始めたヨ!自転車レンタルの1ヶ月契約4千円払ったよ!
賃借料 4,000/事業主 4,000
②初配達!報酬は500円だったよ!
売掛金 500/売 上 500
③二回目の配達、ピーク300円付いて報酬1,000円だったよ!
売掛金 1,000/売 上 1,000
④をを!チップを獲得しました!って表示。100円計上されてる!
売掛金 100/売 上 100
(※厳密には雑収入ですが、売上にしないと後で手間になる事が)
⑤初回配達のインセンティブが5千円もらえた!
売掛金 5,000/売 上 5,000
⑥翌週、銀行にウーバーから振込された!やった!
でも4,600円だけだった。2,000円は保証金だって。
事業主 4,600/売掛金 4,600
保証金 2,000/売掛金 2,000
⑦100円ショップでメモ帳100円(税込)買った!
消耗品 100/事業主 100
はい、こんな感じです。
ちょこちょこ出てきた事業主って何でしょう?
これは自分の財布やカードで仕事用の支払いや、報酬を受け取った時に使ってください。いわば個人の資本金。
厳密には仕事用のお金、通帳を作って、そちらにお金を入れてから、仕事関係のお金は絶対そっちから使う!って方は少ないですよね?
もしきちんと家計、個人のお金と分けるなら、現金、預金勘定を使います。
では、①~⑦の結果で儲けはいくら?
全部科目毎に縦に足してみましょう!
賃借料 4,000/事業主 4,100
売掛金 6,600/売 上 6,600
事業主 4,600/売掛金 6,600
保証金 2,000/
消耗品 100/
--------------
17,300/ 17,300
はい、これを同じ勘定科目で貸借差し引きしてみましょう!
賃借料 4,000/売 上 6,600
売掛金 0/
事業主 500/
保証金 2,000/
消耗品 100/
--------------
6,600/ 6,600
これで見やすくなりました。では、この中から儲けを計算します。
売上はもちろん報酬、稼いだものです。
そこから自転車レンタル料、メモ帳は経費ですね、保証金はやめる時に返還されます。
なので、儲けは6,600-4,000-100=2,500円!
この2,500円が利益、確定申告書でいう「青色申告特別控除前の所得金額」になります。
複式簿記の基本、これだけです。これだけでもう青色申告の損益計算書と貸借対照表は出来ちゃいます!
仕組みさえわかっちゃえばどうっていうこと無いんですね。ほぼ足し算だけですから。
ただ、現金取引を始めるとちょっと複雑になってきます。詳しくはまた。
あと、事業主勘定は厳密に事業主借、事業主貸と別々にありますが、分ける重要性、金額の重要性も無いと考えているので、まとめて「事業主」勘定としています。
また、仕訳の仕方は人によって変わる場合があるので、これはあくまで私のやり方としてみてください。